上手なマンションの選び方

“とある雑誌のマンション広告を見て”

最近、バブル全盛期のように、すごい華美なマンションは減ってきていますが、それでも、充実した設備のマンションはありますよね。そんな充実した設備のマンション広告を見てふと思ったことを書きます。
マンションを買われる際に、修繕積立金を気にしている方も多くなってきましたが、実際、広告で提示されている積立金で足りるかというと、足りないマンションの方が多いのではないかと僕は思っています。
デベロッパー側も、ここ数年、共用部の水道配管にステンレスなどの耐久性の高い材質を使用したり、ベランダの手すりにアルミなどの錆びにくい材質のものを使用して、建物の維持にお金がかからない様にしてきておりますが、しかし、それでも、月日が経つと、だめになるところはだめになってしまうのです。
ここで、実際に起こった1例として、ベランダのアルミ製手すりについて書きます。
誰もがアルミの手すりだから、錆びずにメンテナンスフリーだと思っていたのです。しかし、数年経って外から見えない、土台のコンクリートの中に入っている部分に一部鉄製の部品が使われていて、そこに雨水が伝わって錆びてしまい、土台のコンクリートのひび割れや、ぐらつきということが起こってしまったという話が出てきました。設置したときには、メンテナンスが不要だと考えていたわけですから、修繕費が当初予定していたよりも多くかかってしまったわけです。
この様に、当初想定していなかったことがおき、修繕積立金の臨時徴収や修繕積み立て金の引き上げが必要となったとき、どのような対策があるかというと、他の出費を削る程度の対策しかないのは、お解かりになるかと思います。
誰もがこのような事態は避けたいのですが、やはり、完全に予防することは難しいので、マンションを買う際に、できる限り予測外の出費リスクを低く抑えられるようなマンションの選び方を書いておきます。
この記事は資金が潤沢にある方ではなく、さらに、終の棲家としてマンションを購入される方には是非読んで頂きたいと思います。

1. 共用部分が華美な豪華さでないこと

たとえば、エントランスが3階吹き抜けガラス張りである必要性ってありますか?
そして、ホテルのロビーみたいなエントランスをうたっている広告もありますが、普通の人で、ホテルのロビーを年がら年中、会合等に使用する方ってそんなにいませんよね。
一時の感情に惑わされず、本当に必要な機能だけついている共用部分でよいのではないでしょうか?
家を販売していた経験から、特に、女性は見た目の素敵さに弱い方が多いです。冷静な目で見て考えた方がよいと思います。
なぜ、夢や希望を打ち砕くようなことを書くかというと、この共用部分の維持・機能向上のために、修繕積立金が必要なのです。だったら、共用部分が少ない方が修繕費等は抑えられますよね。
そして、特に、プール、温泉などの大量の水を使う施設があるところは、かなりの修繕費、維持費がかかることを頭にいれておいてください。「プール、温泉などは、施設内にあると資産価値が下がらず、売る際に高い価格で販売できます。」などと説明する販売業者がいますが、それは、きちんと維持・管理できていてこその価値なのですから、そこのところもお忘れなく。

2. 機械式の駐車場がないこと

現在、都心のマンションでは、駐車場が余ってきているにもかかわらず、そのメンテナンスに多大な経費がのしかかっているマンションが少なからずございます。その修繕費も、築10年位から急激に必要となり、駐車場の修繕積立金を別に積み立てているところでも、足りなくなってきているマンションもございます。
もう、ご自身が車を必要とされないのであれば、来客用駐車スペースがあるくらいのマンションがお勧めです。駐車場の維持・メンテナンスが無料なのですから。

ページトップへ